読書
鑑賞日本古典文学〈第9巻〉源氏物語 (1975年) Amazon 源氏物語各帖の重要な場面が原文で抜粋され、注と現代語訳が付されている。そのあとに研究者の方の解説が続く。解題や紫式部の簡単な評伝も入っていて、素人にも楽しく読めた。 ・・・ 野村精一氏の若菜…
英語の勉強と趣味をかねて読みました。 著作権が切れているので、Project Gutenbergのサイトから無料でダウンロードできます。iPhoneの”ブック”アプリを使ってすきま時間にコツコツ読んで、5か月間くらいかかりました。面白かったです。 フマノ・ヒト さんが…
The Time Machine Amazon ネタバレあります! 英語の勉強をかねて読みました。面白かった。 山形浩生さんが和訳を公開されているので、ありがたく参照させてもらいました。 昔映画を観たことがあったので、なんとなくあらすじは知ってました。 タイムマシン …
The Forests of Silence (Deltora Quest) 作者:Rodda, Emily Scholastic Paperbacks Amazon 物語の感想 面白かったです。 邪悪な侵略者 ”The Shadow Load”から "Deltora"王国を救うため、魔法の力を秘めた7つの宝石を探す旅が始まります。想像以上にハードな…
The Mystery of the Stuttering Parrot (Three Investigators, No.2) 作者:Arthur, Robert Random House Books for Young Readers Amazon いやあ、面白かった! その昔に読んだ『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』で多読用にオススメされ…
物語 フランス革命 バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで (中公新書) 作者:安達正勝 中央公論新社 Amazon 「フランス革命の手触り感」を得られる本。 革命の進展が分かりやすいだけでなく、当事者たちの人となりが分かるエピソードが豊富で、まさに物語とし…
リトル・ピープルの時代 作者:宇野 常寛 幻冬舎 Amazon タイトルと装丁が印象的で、いつか読みたいと思っていた。面白かったです。 内容紹介 村上春樹作品の”鑑賞の手引き”になる 2023年に読むと 内容紹介 内容を簡単にまとめると以下のとおり。 我々の生を…
日本人にとってイスラームとは何か (ちくま新書) 作者:鈴木 規夫 筑摩書房 Amazon 素人にはレベルが高すぎる本でした。なんとか理解できた、イスラームの特徴についてだけメモを残しておきます。 イスラームの特徴 イスラームはネットワークの原理である イ…
イスラームとは何か〜その宗教・社会・文化 (講談社現代新書) 作者:小杉 泰 講談社 Amazon 世界史を勉強しているなかで、イスラーム世界の国がなかなか覚えられない。アッバース朝くらいまではなんとかなるが、帝国が分裂した後はごちゃごちゃしてややこしい…
平成経済 衰退の本質 (岩波新書) 作者:勝, 金子 岩波書店 Amazon 日本の経済が衰退していった平成の30年間。何が原因だったのかを述べた本。 一言でいうと「自民党政権の無責任体制が悪い」ということなんだけど、結論ありきの決め打ちの書きぶりに感じてし…
学問のすゝめ (岩波文庫) 作者:福沢 諭吉 岩波書店 Amazon こんなに熱血で、ユーモアあふれる人だったとは。 しゃっきりしろ日本人!というお説教の本である。なのにとても面白い。文章の調子がよくて、そうだ!そのとおり!と合いの手を入れたくなる。演説…
日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ (中公新書) 作者:飯尾 潤 中央公論新社 Amazon 2007年刊行の本。分かったところを図にして要約しました。 1.議院内閣制の理念 2.連鎖のほころび 2.1 与党 → 首相 段階 2.2 首相 → 大臣 段階 2.3 大臣 → 官僚 段階…
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド 日経BP Amazon ユニセフの2021年版世界子供白書を見てみる。表2には世界各国の子供…
悪魔の話 (講談社現代新書) 作者:池内 紀 講談社 Amazon 古今東西の悪魔に関する話を集めた本。中世の魔女狩りや、昭和の怪事件「赤マント」など、話題が拡散しすぎてる感もあるけど、よく言うとバラエティに富んでいて面白く読んだ。 ”悪魔”という存在の形…
それから (角川文庫 緑 1-8) 作者:夏目 漱石 KADOKAWA Amazon リアリストとロマンチストのどちらかで言えば、自分は後者だと思っている。だからなのか、主人公の代助に同情して読んでしまった。 世間体も生活の安定も、何もかも捨てて、愛する人妻と生きてい…
植物図鑑 (幻冬舎文庫) 作者:有川 浩 幻冬舎 Amazon この歳で読むには甘すぎて厳しい。イチャラブ同棲生活も、自分でやるなら楽しいだろうが、読むのはちょっと。。 と思いつつ、いつの間にかハマっていた。紳士的な男の子が若干強引になる場面で、出所不明…
三四郎 (新潮文庫) 作者:漱石, 夏目 新潮社 Amazon 三四郎と美禰子、どちらかがあと一歩相手の方に踏み込んでいたら二人は結ばれたような気がして、そこが切なかった。失恋の話だけど、三四郎はまだまだ未来が開けている若者だから、読後感は程よいほろ苦さ…
火星に住むつもりかい? (光文社文庫) 作者:伊坂 幸太郎 光文社 Amazon ネタばれあります! ・ ・ ・ ・ 〇 平和警察のおぞましさ 犯罪を未然に防ぐという名目で作られた平和警察が怖すぎる。 無実の人たちを捕らえて拷問し、無理やりやっていない罪を自白さ…
漱石文明論集 (岩波文庫) 作者:夏目 漱石 岩波書店 Amazon 夏目漱石の文明批評に関する発言を、講演録や書簡など小説以外から集めた本。固有名詞さえ変えれば、今朝の新聞の社説ですと言われても分からないくらい。先見の明に驚かされる。 本書に「模倣と独…
彼岸過迄 (新潮文庫) 作者:漱石, 夏目 新潮社 Amazon 前半は謎が物語を引っ張る。額にほくろのある正体不明の男を調査するなんて、まるっきり探偵小説のノリだ。蛇の頭が彫られたステッキとか、文銭占いでの奇妙なお告げとか、怪しげな小道具も雰囲気を盛り…
吾輩は猫である (角川文庫) 作者:夏目 漱石 KADOKAWA Amazon 超有名だけど楽しむためのハードル高そうだなあ、という印象を持っていた。というのも「エリートの高級な皮肉の話」というイメージがあったから。 実際に読了して、基本的にはイメージどおりだっ…
荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書) 作者:荒木 飛呂彦 集英社 Amazon 荒木先生が好きなホラー映画について語る本。深く批評するというよりは軽妙なトークといった感じで、読んでいて楽しい。 気になったのが「悪魔が一番怖い」というところ。 とい…
道草 (新潮文庫) 作者:漱石, 夏目 新潮社 Amazon 島田の態度がだんだんデカくなって、しまいには金を貸すのが当然だ、貸さない方がおかしい、みたいになるのは読んでて腹が立った。健三はそんな島田に会うのが嫌でたまらないのに何回も会ってしまう。そして…
野火(新潮文庫) 作者:大岡 昇平 新潮社 Amazon その時変なことが起った。剣を持った私の右の手首を、左の手が握ったのである。 大岡昇平著 『野火』 改版,新潮社,1987,p.131 法律は海の彼方だ。モラルも常識も熱帯の森の中で腐り果てている。そんなフィ…
ネタバレあります 上弦の月を喰べる獅子(上) 作者:夢枕 獏 早川書房 Amazon 上弦の月を喰べる獅子(下) 作者:夢枕 獏 早川書房 Amazon ハヤカワ文庫で読んだ。 まず、すこし残念だったことは、下巻で物語が失速してるように思えたこと。 後半は会話が主体…
禅と日本文化 (岩波新書) 作者:鈴木 大拙 岩波書店 Amazon 何となく、禅の目指すところが分かった気がする。 禅は、無明(アヴイデイア)と業(カルマ)の密雲に包まれて、われわれのうちに睡っている般若を目ざまそうとするのである。無明と業は知性に無条…
世界共和国へ: 資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書) 作者:柄谷 行人 岩波書店 Amazon 分かったところを書きます。 1.本書の目的 2.考察の方法 3.資本制以前の世界(=世界帝国)の構造 4.資本制以後の世界(=世界経済)への転換 5.「資本=…
こころ (ちくま文庫) 作者:夏目 漱石 筑摩書房 Amazon ミイラ状態でも何でもいいから、奥さんのために生きてろや、というのがまず思ったところ。 「私は世の中で女というものをたった一人しか知らない。妻(さい)以外の女はほとんど女として私に訴えないの…
行人 (新潮文庫) 作者:漱石, 夏目 新潮社 Amazon 「兄さんに対して僕がこんな事をいうと甚(はなは)だ失礼かもしれませんがね。他(ひと)の心なんて、いくら学問をしたって、研究をしたって、解りっこないだろうと僕は思うんです。兄さんは僕よりも偉い学…
夏目漱石 (岩波新書) 作者:十川 信介 岩波書店 Amazon これから夏目漱石をちゃんと読んでいきたい。その予習のために読みました。 作品ごとに簡潔な評論が書かれているんだけど、ここは予習じゃなくて復習で読むべきだなと思った。人間関係が複雑なのに粗筋…