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Bram Stoker『Dracula』(邦題 吸血鬼ドラキュラ)を原書で読んだ感想

英語の勉強と趣味をかねて読みました。

著作権が切れているので、Project Gutenbergのサイトから無料でダウンロードできます。iPhoneの”ブック”アプリを使ってすきま時間にコツコツ読んで、5か月間くらいかかりました。面白かったです。

フマノ・ヒト さんが翻訳を公開されていたので、参照させて頂きながら原文を読みました。web上で和訳が読めるのは大変ありがたかったです。

ドラキュラ伯爵は怖い

もちろん「ドラキュラ伯爵」というキャラクターは知っていましたが、オリジナルに触れたのは初めてでした。読んで思ったのは想像以上に怖いこと。単に人間の生き血を吸うだけではない。人知を超えた化物です。

天候を操ったり、巨大な犬になったり、超常的な力をもっています。居城の窓からトカゲのように這い出し、垂直な壁を伝っていくシーンはグロテスクでぞっとしました。

ルーマニアからロンドンに向かうため、ドラキュラ伯爵は貨物船に乗り込むのですが、この船上での惨劇も怖い。乗組員が徐々に消えていく絶望的な状況を、航海日誌を読む形で読者は知ることになります。

情景描写がよい

トランシルヴァニアの自然の美しさ、ドラキュラ城の不気味さなど、情景描写が良かったです。主人公の一人ミナが、友人のルーシーがドラキュラ伯爵に襲われているところを目撃するシーンは特に良い。

 There was a bright full moon, with heavy black, driving clouds, which threw the whole scene into a fleeting diorama of light and shade as they sailed across. For a moment or two I could see nothing, as the shadow of a cloud obscured St. Mary’s Church and all around it. Then as the cloud passed I could see the ruins of the abbey coming into view; and as the edge of a narrow band of light as sharp as a sword-cut moved along, the church and the churchyard became gradually visible. Whatever my expectation was, it was not disappointed, for there, on our favourite seat, the silver light of the moon struck a half-reclining figure, snowy white. The coming of the cloud was too quick for me to see much, for shadow shut down on light almost immediately; but it seemed to me as though something dark stood behind the seat where the white figure shone, and bent over it. What it was, whether man or beast, I could not tell;

Bram Stoker 『Dracula』

雲が流れサッと差した月光に浮かびあがる白い人影、その背後には人とも獣とも分からない黒いモノ。不気味だけども同時に耽美的な雰囲気がとても好きです。

英語について

ブログ筆者のレベルでは難しかったです。特に訛ったおじいさんの発言はまったく分かりませんでした。勉強しよう。。