書きたいことを書きたいだけ

書きたいことを書きたいだけ書くブログ

映画「ライアの祈り」感想  八戸民は観よう!

!ネタバレあります!

 

昔、青森県八戸市にしばらく住んでいたことがある。

そこを舞台にしたご当地映画で、気になってました。

 

www.youtube.com

 

子供ができなかったことが原因で離婚歴のある桃子さん(鈴木杏樹)と、遺跡発掘一筋の研究者 佐久間五郎、通称クマゴロウ(宇梶剛志)の恋愛の話。

 

メインのテーマは子孫を残すこと。

 

クマゴロウの専門は縄文時代で、縄文のことになると話が止まらなくなる。

桃子さんは「クマゴロウさんは縄文人の代弁者ですね」と思い、クマゴロウの朴訥なところに惹かれていい感じとなる。

 

が、とある時、

「人として一番大事なことは子孫を残すこと」

という言葉について、クマゴロウは全くそのとおりだなあと共感を示し、桃子さんはショックを受ける。

 

縄文時代土偶は、妊婦をかたどったものが多い。

子孫を残すことが縄文社会の最優先事項だと想像できるし、クマゴロウが共感を示すのももっともだと思った。

が、そいう繊細な話を明け透けに話すのは、さすがに無神経が過ぎるぞとも思った。

 

桃子さんは弘前市の実家に戻り、子供ができず親孝行ができないことをお母さん(藤田弓子)に謝る。

これを聞いたお母さんは、生まれてくれたことだけで、親孝行してもらったと諭す。

人として子供を作ることが一番大事だという考え方については、

「わがっでないねぇ、その人は」

と言う。

このあたり、お母さんの優しさに泣きそうになった。

 

ラストシーン、クマゴロウは、

「子孫を残すことは、子供を産むってことだけではない。未来に大切な何かを残すことなんだ、ああ、うまく言えん、君が好きだ!!」

みたいな感じで、ハッピーエンド。

 

映画の途中で、

縄文人が持っていなくて、現代人が持っているものは文字だ」

という話が出てくる。

また、桃子さんが子供のころ小説家になりたかったという話を聞き、縄文時代の小説を書かないかとクマゴロウがすすめるシーンもある。

文字を知っている私たちは、例えば小説を書くことによってだって、未来へ生きた証を残せるんだということを、クマゴロウは伝えたかったんだろう。

 

そう簡単に割り切れる話ではないけど、希望を感じる考え方だ。

ブログを書く動機にだって、そんな期待が少しは入っている。

 

見たことのある風景や、行ったことのあるお店が沢山でてきて、八戸市にゆかりのある人はより楽しめる映画だと思った。

 

mura-sou.hatenablog.com