書きたいことを書きたいだけ

書きたいことを書きたいだけ書くブログ

ChatGPTに期待していた事とさわってみた感想

openai.com

会話のできるAI。twitterですごく話題になってたので使ってみた。

主に次のことを期待していた。

 

1.独学の先生になって欲しい

色々勉強したいことがあるんだけど、時間的予算的に学校に入る余裕がない。なので、分からないことを教えてくれる先生・相談相手になって欲しい。

特に数学だ。数学は解説を読んでも理解できないことが多々ある。その上、ネットで検索しようにも検索語が思いつかない。「ここ詳しく教えてくれない?」みたいな問いに答えてくれると大変うれしい。

 

2.AIの「こころ」に戦慄したい

twitterで流れてくる会話を見ていると、人間と自然に会話をしていて驚く。実際に自分で会話してみて、「こいつ、心あるやんけ…」と感じたい。

* * *

で、実際に触ってみた感想だけど、残念ながら期待どおりには行かなかった。

まず独学の先生役としては、間違った事を言うのが致命的だ。

ChatGPTのスタート画面に「しばしば事実と異なることを言います」という注意書きがある。たまには間違っちゃうのかな、くらいに予想していたが、予想以上に頻度が高い。しかも、さも本当の事っぽく解答するのが余計に良くない。

応仁の乱」と「本能寺の乱」について

* * *

数学に関しても、どうも要領を得ない。分数同士の割り算について聞いてみたら、次のようになった。

分数同士の割り算について 1(続く)

知りたいのは、逆数にして乗算する、その理由なのだが、明確な説明が得られない。数式の間違いもある。もう少し会話を続けた。

分数同士の割り算について 2

上のように一生懸命説明してくれてるんだが、結局分からずじまいだった。(ブログ筆者の理解力がないだけ?)

分数同士の割り算ですら、納得感のある説明がもらえないのだから、さらに高度な数学について教えてもらうことは期待できないだろう。ちなみに、逆数をかける理由の説明は、次のサイトが分かりやすい。

club.informatix.co.jp

* * *

ちょっと触ってみただけだけど、機械と話してるという印象は強い。概念を理解してるな、とは思えず、AとくればBを返す、というプログラムの感じがある。ましてや「こころ」が生まれているとはとても思えなかった。

といっても、ここまで自然に会話ができる事にはあらためて驚いた。期待していた使い方は今のところ無理そうだけど、すぐに改良されて可能になるかもしれない。また、他の使い方のアイデアも色々twitterに流れてくるので、試していきたい。

 

mura-sou.hatenablog.com

 

結論ありきに感じてしまった 金子勝『平成経済 衰退の本質』感想

日本の経済が衰退していった平成の30年間。何が原因だったのかを述べた本。

一言でいうと「自民党政権の無責任体制が悪い」ということなんだけど、結論ありきの決め打ちの書きぶりに感じてしまった。データに基づいた深い分析がなされておらず、納得感が得られなかった。

一つ、かなり気になった点を挙げる。本書のp.171以降で、貿易赤字化が進行してることが問題として挙げられ、その原因として日本の産業が衰退していることが述べられている。

金子勝『平成経済 衰退の本質』岩波書店,2019,p.171より引用

もちろんそれも原因だろう。だけど、火力発電所の燃料輸入が大幅に増えていること、元をたどれば2011年以降原子力発電所が停止してることも、極めて大きな原因だ。上のような図を示しておいて、この点に触れていないのはすごく不自然に思った。

本書の中には、脱原発を進めるべきだという主張が各所にあるので、何だか、論旨に合わない都合の悪いことを書いていないんじゃないか、と勘繰ってしまった。(ただ、原発から再エネにエネルギー転換するべきという主張なので、一概に論旨に合わないとは言えないが)

 

ためになったところとして、最後についている文献案内は、門外漢にはありがたいです。

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2023年やりたいこと

今年の夏にとある試験を受験予定なので、それまであまり自由時間がなさそうだけど、目標を書いておく。

1.英語の勉強

これはコツコツ続ける。英熟語⇒英単語⇒瞬間英作文⇒英文法を3ヵ月ずつやろう。年末には1回TOEICを受けてみる。900弱くらい行きたい。

2.数学の勉強

数学IAが終わったので次は2Bをやる。実はもう着手はしていて、赤チャートを少しずつ解いている。

時間が確保できず昨年の10月で中断しているので、今年の後半から再開しよう。数学IIくらいは終えたい。(厳しそうだが)

3.世界史の勉強

これもテキスト(『世界史トータルナビ』)はすでに購入済みなんだけど、なかなか着手できていない。今年の後半から始めたい。勉強法は日本史の時のを踏襲するつもり。

4.読書をする

ジャンルを問わずたくさん読みたい。記録をとるためにブクログを初めてみた。

booklog.jp

5.ブログを書く

週に1本、年50本のペースが目標だけど、気負わず行こう。今年もよろしくお願いいたします。

 

mura-sou.hatenablog.com

2022年やったこと

昨年1月に以下の記事を書いていたので、実績を振り返ってみる。

mura-sou.hatenablog.com

1.⽇本史の勉強

2021年8月から『日本史トータルナビ』を使って本腰入れて勉強し始めた。赤字で書かれている重要用語を見ないでノートに書く、ということを3週した。その後、覚えてなかった用語に絞ってプラスで2周。これらの学習を2022年7月に終え、全体を通して覚えにくい部分のまとめノートを2022年8月に作成して、とりあえず一区切りとした。

細かな用語は覚えきれていないが、歴史の流れを掴んだ実感はある。書き込みなどでカスタマイズされた『トータルナビ』と、まとめノートが手元に残っているので、復習するときも中間地点からスタートできるのがうれしい。

2.数学の勉強

2021年からコツコツ解いていた『赤チャートI+A』。2022年6月に一通り解き終わった。理解できず写経したところも多いが、まずは終えることができて安心している。

勉強をしている動機の一つに、数学を得意になりたいという願いがあるんだけど、今のところその感触は無し。どこまでいっても難しいです。ただ、ほんのりと数学的な考え方に慣れてきた、気がしないでもない。数学についての記事もいくつか書いた。

3.英語の勉強

秋から始めた。何をどのように勉強すればよいのか分からなかったので、図書館で読んで「これは!」と思った『英語上達完全マップ』を買って参考にしている。

昔入手した教材が色々あるので、それらを引っ張り出してきて使っている。まずこの『TOEICテスト3ヵ月トレーニング』の前半15セクションで音読のトレーニングをした。(9月~11月)

その後大学受験の参考書『大学受験スーパーゼミ 全解説 頻出英熟語問題 1000』で熟語を勉強している。

始めたばかりなので進捗それほどなし。これまでも英語は断続的に勉強してきたんだけど、今回は勉強しながら発音することを意識している。続けるぞ。

4.本を読む

結構読んだ。が、如何せん記録をとっていないので冊数が分からない。今年は記録とろう。

5.ブログを書く

実績は40本。週1で書いて年50記事という目標まではいかなかったけど、満足です。本の感想、映画の感想、数学関係の記事など、楽しく書いた。

よく読んでもらえた記事は、

とか

 

今年の目標も書こうと思ったけど、長くなったので別記事にしよう。

 

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こんなに熱血先生だったとは 福沢諭吉『学問のすゝめ』感想

こんなに熱血で、ユーモアあふれる人だったとは。

しゃっきりしろ日本人!というお説教の本である。なのにとても面白い。文章の調子がよくて、そうだ!そのとおり!と合いの手を入れたくなる。演説のようなリズムにのって、福沢諭吉の熱さが伝わってくる。感化されてしまう。

あまり同意できなかったこと

全体としてはとても感銘を受けたが、当然、主張の全てに同意できたわけではない。初めにそこを書いてしまう。

社会的弱者への視点が皆無であること。まずはこれが気になった。

本書は「学問のすゝめ」というタイトルだが、ここで言う”学問”の目的は、個々人が独立し、そのことで国家の独立を保つことにある。本書のメインは、学問せよ独立せよ、という叱咤激励だ。

その上で、独立したくてもできない人はどうすればよいのかは、全く述べられていない。障害のある人や、全くの不運で学問をする余裕を失った人はどうすればよいのか。そのような人たちとも助け合っていこうという、社会福祉の視点がない。

また、国家への忠誠心について述べている部分も同意できなかった。例えば次の部分、

日本とても西洋諸国とても同じ天地の間にありて、同じ日輪に照らされ、同じ月をながめ、海を共にし、空気を共にし、情愛じょうあい同じき人民なれば、ここに余るものは彼に渡し、彼に余るものは我に取り、互いに相教え互いに相学び、恥ずることもなく誇ることもなく、互いに便利を達し互いにそのさちを祈り、天理人道に従って互いの交わりを結び、理のためにはアフリカの黒奴にも恐れ入り、道のためにはイギリス、アメリカの軍艦をも恐れず、

福沢諭吉著 『学問のすゝめ』 改版,岩波書店,2008,p.15

ここまではとても好きな文章なのだが、以下のように続く。

国の恥辱とありては日本国中の人民一人も残らず命を棄てて国の威光を落さざるこそ、一国の自由独立と申すべきなり。

同p.15

この精神でどれだけの人命が失われたかを思うと、同意できない。本書が書かれたのは1870年代であり、まだ対外戦争の経験もなければ、ましてや徹底的な敗戦も経験してない時代だからこその主張だと思う。

福沢諭吉のファンになった

このように頷けない部分もあったが、書かれたのが約150年前ということを考えればそれは微々たる量で、全体を通してみると主張にはほぼ全面的に同意しまった。

もっと言うと、主張だけでなくて、その人間性に魅力を感じた。福沢諭吉のファンになった。まず、思想の根幹に、人間への信頼があるところがいいのだ。例えば、政府が悪い政治を行っている時の対処法に関し、

静かに正理を唱うる者に対しては、仮令たとい暴政府と雖もその役人もまた同国の人類なれば、正者の理を守って身をつるを見て必ず同情相憐れむの心を生ずべし。既に他を憐れむの心を生ずれば自らあやまちを悔い、自らきもを落して必ず改心するに至るべし。

同p.81

と述べる。また、現代の文明を、これまで過去の全人類からの贈り物と見なす。

親の身代を譲り受くればこれを遺物と名づくといえども、この遺物はわずかに地面家財等のみにて、これを失えば失うて跡なかるべし。世の文明は則ち然らず。世界中の古人を一体に視做みなし、この一体の古人より今の世界中の人なる我輩へ譲渡したる遺物なれば、その洪大なること地面家財の類に非ず。されども今、誰に向かって現にこの恩を謝すべき相手を見ず。これをたとえば人生に必要なる日光空気を得るにぜにもちいざるが如し。その者は貴しと雖も、所持の主人あら[ず。] ただこれを個人の陰徳恩賜と言うべきのみ。

同p.100

人類はみな同胞というヒューマニズムの信念を感じる。そこに惹かれる。

加えて、ユーモアのセンスも好きだ。全編に渡ってウィットに富んでいてクスクスしてしまう。特に十五編、西洋のものであれば何でも誉めたたえる当時の風潮を批判している部分。もし西洋の習慣と日本の習慣が逆だったら、西洋かぶれの学者が、どんな風に西洋のことを褒めて日本をけなすかを、想像して風刺している。これはもう半分落語です。もし、西洋人が毎日風呂に入り、日本人が月に一、二度であったら。もし、鼻をかむときに西洋人がチリ紙を、日本人がハンカチを使っていたら。その屁理屈に笑ってしまった。

 

こんな先生がいたらついて行きたくなるよなあ。とりあえず慶応の赤本買って来るべ。

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「方程式を解く」ことを「集合と命題」の視点で考える その1 [高校数学]

方程式  6x - 2 = 1  を解け。

という問題を考えてみる。- 2を移項して1 + 2を計算して3で、6で割ってx = 1/2 だなあ、と分かる。式を変形して x = ? の形にもっていく、というイメージを持っている。

この「方程式を解く」ということを、少し視点を変えて「集合と命題」の概念で考えてみた記事です。「集合と命題」の基本的なところは勉強済みの人向けです。

1.「方程式を解く」=部分集合の要素を求める

結論をざっくり示したのが図1。方程式を解くとは、図1の部分集合Pの要素”?”を求めることである。

図1 「方程式 6x - 2 = 1 を解け」を集合と命題の視点から考える

1.1 全体集合Uについて

はじめに全体集合のUについて。高校数学で「xについての方程式を解け」と問われた場合、一般に実数の範囲でxを求める。このことに対応しているのが、全体集合Uが実数全体の集合となっていることだ。黒線の四角で示された全体集合Uの中には、1,2,3といった馴染み深い自然数から、円周率πや自然対数の底eといった無理数まで、ありとあらゆる実数が含まれている。

1.2 部分集合Pについて

次に全体集合Uの中の、部分集合P(赤い色の集合)について説明する。ここで重要になるのが、「等式を”条件”と見る」という視点の転換である。

まず「集合と命題」に出てくる用語 ”条件”が何を意味していたかを確認しよう。"条件"とは、「変数を含んだ式や文章で、変数の値が決まると真偽が決まるもの」のことである。例えば次の不等式。

x > 2

この不等式は、xが3であれば真、xが1であれば偽、というように、xの値によって真であったり偽であったりする。よって、不等式 x > 2 は x に関する条件である。

ここで、次の等式を見てほしい。

x = 2

この式は「xは2だよ」と言っているように見える。もちろんそれも正しい。
だが、xが2のときだけ真、2ではないとき偽となる、xに関する条件と見ることもできる。

今「方程式  6x - 2 = 1 を解け」という問題が与えられたとき、上の例と同様に

6x - 2 = 1

をxの条件と見てみる。そして、この条件を真とするxの集合を考える。それが図1中の部分集合Pだ。

1.3 まとめ

「方程式  6x - 2 = 1  を解け」という

問題は、次のように捉えることができる。

ありとあらゆる実数が含まれている全体集合Uがある。この中で、部分集合Pの要素(すなわち 条件 6x - 2 = 1 が真となる x)を求めること。それが、方程式 6x - 2 = 1 を実数の範囲で解くことを「集合と命題」の概念から捉えなおしたイメージである。

2.式の変形の意味

2.1 式の変形は、条件の変換

方程式を解こうとするとき、我々は式の変形を行う。これを「集合と命題」の概念から見るとどうなるか考えてみる。結論から述べると、「式の変形」は「条件の変換」である。

6x - 2 = 1 … (1)

を解くとき、まずは左辺の- 2 を移項して

6x = 3 …(2)

とするのが自然だろう。先ほど等式(1)をxの条件と見たが、同様に等式(2)もxの条件と見なそう。そして、

部分集合P1:条件(1) 6x - 2 = 1 が真となる xの集合

部分集合P2:条件(2) 6x = 3 が真となるxの集合

とする。部分集合P1とP2の関係を示したのが図2だ。

図2 P1とP2はぴったり重なる

赤がP1青がP2だ。便宜上少しだけずらしているが、P1とP2はぴったりと重なる。つまり、P1に含まれる要素とP2に含まれる要素はすべて同じになる。

含まれる要素は全く変えずに、ある条件を別の条件に変換する、これが式の変形を「集合と命題」の概念から捉えたイメージだ。

式の変形を続けると、次のようになる。

6x - 2 = 1 … (1)

6x = 3 …(2)

x = 1/2 …(3) 

xは1/2、めでたく答えが分かった。ここで(3)についても条件として見て、

部分集合P3:条件 x = 1/2 が真となるxの集合

という部分集合を考える。P1P2との関係はどうなるか。それが図3である。

図3 P1、P2、P3は全てぴったり重なる

部分集合P3を緑で表しているが、P3P1P2とぴったり重なり、含まれる要素はP1P2とすべて同じになるのだ。

2.2 まとめ

方程式  6x - 2 = 1  を解く際に式を変形することは、「集合と命題」の視点からは次のようなイメージで捉えることができる。

部分集合P1: 条件 6x - 2 = 1 が真となる xの集合

に含まれる要素を求めたい。だけど難しい。そこで、含まれる要素はP1と全く同じだけど、条件がより分かりやすい、

部分集合P2:条件6x = 3 が真となるxの集合

を考える。うん、まだ難しい。よって、含まれる要素はP1、P2と全く同じだけど、もっと分かりやすい条件に変換し、その集合を考える。

部分集合P3:条件 x = 1/2 が真となるxの集合

条件がここまで簡単になれば、部分集合P3に含まれる要素は1/2だと一目瞭然に分かる。そして、この要素はそのまま部分集合P1の要素なのだから、方程式の解となる。

3.なぜ部分集合の要素は同じになるのか

次の3つの部分集合は、含まれる要素がすべて同じである。

部分集合P1:条件(1) 6x - 2 = 1 が真となる xの集合

部分集合P2:条件(2) 6x = 3 が真となるxの集合

部分集合P3:条件(3) x = 1/2 が真となるxの集合

なぜだろう。結論から述べると、3つの条件が互いに必要十分条件だからだ。ではなぜ必要十分条件となるのか。その理由は、等式の性質にある。以下詳しく説明する。

3.1 等式の性質

上の方程式を解く際に、

6x - 2 = 1 … (1)

6x = 3 …(2)

に変形した。これは、中学校で習う、次の等式の性質が使われている。

 A = B ならば A + C = B + C  が成り立つ …(ア)

今、(ア)のA に 6x -2、Bに1、Cに2を代入すると、

6x - 2 = 1 ならば 6x -2 + 2 = 1 + 2  が成り立つ…(イ)

となる。-2 + 2、1 + 2 を計算してしまうと、

6x - 2 = 1 ならば 6x = 3  が成り立つ…(イ´)

となる。

ここで再度重要になるのが、「等式を”条件”と見る」という視点の転換だ。(イ´)には6x - 2 = 1 と 6x = 3 という2つの等式が登場しているが、これを条件と見る。すると、

条件(1) 6x -2 = 1 ならば 条件(2) 6x = 3  が成り立つ…(ウ)

となる。

3.2 等式の性質から必要十分条件

(ウ)は「条件(1)ならば条件(2)」が成り立つ、すなわち 「命題:条件(1) ならば 条件(2)」が真である ことを示している。ここからは、高校1年生で学習する「集合と命題」の知識をそのまま適用できる。

条件(1) 6x -2 = 1条件(2) 6x = 3

が真であるとは、条件(1)を満たすものはすべて条件(2)を満たす、ということだ。

だから、

部分集合P1:条件(1) 6x - 2 = 1 が真となる xの集合

部分集合P2:条件(2) 6x = 3 が真となるxの集合

とすると、次のことが成り立つ。

P1P2

 

また、「A = B ならば A - C = B - C」という等式の性質から、矢印の前後を逆にした命題、

条件(2) 6x = 3  条件(1) 6x -2 = 1

も真になる。よって、次のことが成り立つ。

P2 ⊂ P1

 

以上より、

条件(1) 6x -2 = 1条件(2) 6x = 3 が真

かつ

条件(2) 6x = 3  条件(1) 6x -2 = 1 が真

であるから、

条件(1) 6x -2 = 1 ⇔ 条件(2) 6x = 3

となる。すなわち条件(1)条件(2)は互いに必要十分条件である。

そして、それぞれの条件を真にする要素の集合については、

P1P2 かつ P2 ⊂ P1

であるから、

P1 = P2

つまり、部分集合P1P2の要素はすべて同じで、ぴったりと重なるのだ。

3.3 まとめ

部分集合P1:条件(1) 6x - 2 = 1 が真となる xの集合

部分集合P2:条件(2) 6x = 3 が真となるxの集合

この2つの部分集合の要素はなぜ全て同じなのか。それは次の理由による。

次の2つの等式について、

6x - 2 = 1 … (1)

6x = 3 …(2)

等式の性質から、次のことが言える。

(1)ならば(2) が成り立つ

(2)ならば(1) が成り立つ

このことは、等式(1)、(2)を条件と見ると、

「命題:条件(1)ならば条件(2)」 が真

「命題:条件(2)ならば条件(1)」 が真

ということである。よって、条件(1)と条件(2)は必要十分条件である。したがって、それぞれの条件を真とするxの集合である部分集合P1部分集合P2は、P1=P2となる。

 

6x = 3 …(2) を更に変形した

x = 1/2 …(3) 

部分集合P3:条件(3) x = 1/2 が真となるxの集合

についても、等式の性質

 A = B ならば A × C = B × C  が成り立つ 

を用いれば、P1=P2=P3となることを同様に証明することができる。

 

参考にした本

 

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video game [The ICO] Is the castle shaped like a human womb? -> YES.

On the internet, it is said that the castle in the video game "The ICO" is shaped like a human womb.

I had wondered it is said by Fumito Ueda, the director of the game, or not. So I cheked some books and web sites related to the game.

In result, I found folowing discriptions. This is an interview with Kenji Kaido(producer),  Junichi Hosono(planner), and Fumito Ueda in "ICO official guide book" published in japan.

 

海道:あのマップ構成は、よくつじつまが合いましたね。

Kaido:That map configuration is barely consistent.

細野:あれはいくつかあるステージを上田さんがまとめて、あいてるところはあとで埋めてったんですよね。

Hosono:Ueda combined some stages first, after that filled out spaces.

上田:お城は最後に一気に組み上げたんですよね。最初の数ステージは決まってて、エンディングの展開も決まっていたけど、その間のステージのつながりはあとで一気に決めちゃったんです。

Ueda:I combined the castle last at once. First few stages and the ending of story had been fixed, but stages beetween those was made at once after.

細野:あのお城、上から見るとね……。

Hosono:If you see the castle from above...

上田:子宮の形なんですよ。

Ueda:It is shaped like a womb.

細野:新しい命の誕生を暗示しているんですよね。舟で脱出するところから生命が誕生する、という。

Hosono:It implies the birth of new life. The point through which escaping from the castle by boat is relevant to the point of birth of life.

 

Reference 『ICO公式ガイドブック』 エンターブレイン,2011,p.140 ; transration and emphasis mine