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『勉強法が変わる本』感想 数学について

 

 認知心理学の知見を活かして勉強法を見直す本。高校生の読者向けに、主に国語の小論文、英語、数学の勉強法について具体策が書かれている。本記事はブログ筆者が特に苦手な数学に関する部分のメモです。

 

著者は述べる。

学習相談の場で見ていると,それなりに時間をさいて勉強しているのに数学ができないという生徒の特徴は,次のような学習のくり返しになっていることだ.

①参考書や問題集の問題を解く.

②解ければ答え合わせをする.解けなければ正解を見る.

③合っていればマルをつけ,間違った個所はノートに赤字で書き込む.

④何日か期間を置いて,同じ問題を再びやってみる.

 

市川伸一『勉強法が変わる本:心理学からのアドバイアス』 岩波書店 p.127

 

はい、私です。。(しかもそれなりの時間すらさいていない)解けるものはノリで解く。解けないもの何となく解けない。それで、数学はなんだかよく分からないという感覚がずっとついて回っている。

 

 第4章「問題をとく」では、数学の問題を解くことについて考察がなされ、そのための勉強法が具体的に書かれている。内容をざっとまとめると次のとおり。

 

1.「問題をとく」とは、「問題を理解する」+「解決方法を考える」

 以下、特に数学について。

(1)「問題を理解する」ために必要なものは、

 (1) – a 数学用語の概念的知識 ex.「方程式とは何か」「解とは何か」

 (1) – b 問題のタイプについての知識 ex.「判別式を使う問題だな」

(2)「解決法を考える」ために必要なものは、

 (2) – a 基本問題の解法 定石

 (2) – b 基本問題の形に持ち込む技能

2.勉強法

(1)問題を解く前

 解説と例題を見る。その時注意するのは、「数学用語の意味(定義と具体例)」、「定理と公式」、「例題とその技法」

(2)問題を解いた後

 教訓を引き出す。なぜ自分は解けなかったのか。解くことによって何がわかったのか。

 

 自分に決定的に足りないと思った、次の2点は特に肝に銘じたい。

 

・用語を分かるためには、「定義」と「具体例」をセットで覚えること!そして、自分で説明してみること!

・問題を解いた後に教訓を引き出すこと!

 

 「イヌって分かる?」と問われれば、私は「分かるよ」と答える。色々な動物を見て、これはイヌ、これは違う、と言えるからである。日常生活で言葉の理解は多くの具体例から得られることが多い。対して、学問の世界では言葉の定義が定められている(特に数学では)。従って、具体例だけでなく「定義」と「具体例」をセットで覚えなければならない。そして、用語を理解できたかを確認するためには、自分でその用語について説明してみることが有効である。

 問題を解いた後、解きっぱなしはもったいない。問題を解くための指針や、間違いやすいポイントを反省し、次に活かすべきである。特に、問題を間違った際には重要である。

 

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