1.みんぱく映像民族誌とは
国立民族学博物館という博物館が、大阪にあります。
通称 みんぱく。
コレクションは約37万5千点、世界最大だそうです。
(公式サイトはこちら国立民族学博物館)
そんなみんぱくの研究者の方が作成しているDVDシリーズが、
概要はこんな感じ。
みんぱくでは、1974年の創設以来、世界各地でのフィールドワークにもとづいて、人びとの生活や儀礼、芸能や音の文化などを映像によって記録し、映像作品として公開してきました。
それらをより広く公開し、研究や教育に役立てていただくため、2010年より「みんぱく映像民族誌」DVDシリーズを製作し、全国約600の大学や研究機関、国公立の図書館等に配付しています。
2.知ったきっかけ
昨年、転勤のため今の街に引っ越しましたが、
車で15分のところに図書館があります。
DVDも貸し出し可能で、ドキュメンタリーを中心に、
おそらく千本くらいはラインナップがあるかと思います。
みんぱく映像民族誌を見つけたのは、そのDVDコーナーの一角でした。
まずは、鮮やかな色のパッケージにひかれ、タイトルを見て、
マニアック過ぎるテーマにちょっと笑いました。
みんぱくという博物館の存在もそこで初めて知りました。
世界の神話を集めた面白い本があると、昔聞いたこと。
この二つくらい。
ですが、何となく借りてみることにしました。
転勤後、以前より仕事も忙しくなり、帰宅後はあまり元気もないので、
DVDなら夕食を食べながら見れるかなとも思ったのです。
3.全体の感想
で、第1集「伝統をつなぐ中東世界」から順番に見ましたが、面白かった。
インドと言えば、カレー、ヨガ、ダルシム。こんな認識で、何となく世界の国々
を知った気になっていました。
が、本当に、何も知らなかったことを知りました。
地球という惑星には、こんなに色々な人たちが、こんなに色々に暮らしているんだと、
楽しい発見続きでした。
テーマは衣食住に始まり、祭りやしきたり、歌と踊り、結婚式から葬式まで、
バラエティに富んでいて、飽きることがありません。
そして、もう一つ感じたことが、癒しです。
転勤直後、仕事の内容も大きく変わり、なかなかうまくいかない事が多くありました。
(今もですが。。。)
失敗して帰ってきた後、南国の島の暮らしぶりをぼんやり見たり、
スカンジナビア半島の寒村に伝わる機織りの解説を聞くことは、
自分の生活を相対化してくれました。
「今」、「ここ」、「この仕事」が全てじゃない、
世界の広さや多様性が、癒しになりました。
もちろん、カラフルでハッピーな内容だけではありません。
アフリカのストリートチルドレンや、儀式のいけにえとして殺される動物など、
単に「わあ、面白い」と言って見てはいられない映像もあります。
でも、そのような世界を知れたことも、よかったと思っています。
4.感想を書く理由
そんなみんぱく映像民族誌ですが、ネットで検索しても、あまり情報がない。
公式サイトが出てくるくらいです。
で、ぜひぜひ、たくさんの人に見て欲しいので、感想を書くことにしました。
民俗学の知識は全くないので、学術的な感想は書けません。
一般人の普通の感想。
でも、無いよりまし。
幾人かでも、面白そう、見てみようと思っていただけたら、
望外の喜びです。
5.みんぱく映像民族誌 ラインナップ
現在のラインナップはこんな感じ。
詳しい内容は公式サイトにあります。
第1集 伝統をつなぐ中東世界
第2集 現代アフリカの都市
第3集 世界のチャルメラ
第4集 こんぶ漁
第6集 ミャオ族の伝統文化
第7集 スンバの家を建てる
第8集 怒 大阪浪速の太鼓集団
第9集 インド西部の女神祭礼
第10集 サーミ人の織機と織物
第11集 チワン(壮)族の伝統文化
第12集 今に伝わる日本の鋳造技術
第13集 中国青海省のトゥー(土)族
第14集 ルーマニアの伝統と信仰
第15集 ラージャスターンの結婚式
第16集 エストニアの伝統文化
第17集 沖縄のエイサー、大阪のエイサー
第18集 米国南西部先住民の宝飾品
第19集 アイヌの魚皮布の衣装
第20集 南シベリアに住むトゥバの人々
第21集 セネガルの生活と文化
第22集 ネパールの結婚式
第23集 北カメルーンの王さま
第25集 ラクダと人のかかわり―飼う、売る、食べる―
第26集 ネパールの30年
第27集 民俗芸能と軽業
第29集 カラハリ砂漠の狩猟採集民
第30集 ネパールの楽師ガンダルバ
第31集 バイラヴ仮面舞踊
第33集 フィリピン周縁地域の音楽
6.見たいけれど、どこにあるの?
図書館に置いてあります。
このページから、都道府県ごとに、図書館の蔵書の横断検索ができますので、
(結構リンク切れが多いようですが。。)
また、大学図書館はここから検索できます。
一般の方が利用可能な大学図書館もありますので、
お近くに大学がある場合、調べてみてもよいと思います。
7.ということで
よろしくお願いいたします。
地の先へ。知の奥へ。
出典:国立民族学博物館 スローガン