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命題と条件 用語のメモ (高校数学)

チャート式を使って、久しぶりに数学を勉強してます。

 

↓この本で定義が大事ということを知ったので、そこに注意してます。

mura-sou.hatenablog.com

 

ということで、命題と条件に関係する用語のメモです。

やはや命題と条件の区別すら分からないとは、、勉強しがいがあるなあ。

 

 

0.まとめ

最初に本記事をざっくりまとめると、

  • 命題:真偽が明確に決まるもの。
  • 条件:xなどの変数の値によって真偽が変わり、それだけでは真偽が明確に決まらないもの。
  • 「条件」+「かつ・または」+「条件」 = 新たな条件
  • 「すべての・ある」 + 「条件」 = 命題
  • 「条件」 + 「⇒(ならば)」 + 「条件」 = 命題

 

1.命題

正しいか正しくないかが明確に決まる式や文章を命題という。また、命題が正しいことを真であるといい、正しくないことを偽であるという。

 

例えば、

「3 > 2」

は命題であり、真である。

 

「3 + 4 は 10 より大きい」

は命題であり、偽である。

 

うん、簡単。

 

2.条件

「x > 2」

という式がある。これは命題だろうか。

この式は命題ではない。なぜなら、正しいか正しくないかが明確に決まらないからである。

 

x = 3 のとき、3 > 2 となり、真

x = 1 のとき、1 > 2 となり、偽

 

と変数xの値によって真偽が変わる。

このように変数xを含んだ式や文章で、変数の値が決まると真偽が決まるものを、xに関する条件という。xに関する条件をp(x)で表すことがある。

 

具体的に例を見てみる。

p(x) : x > 3   (1)

p(x) : x ≤ 4   (2)

このへんは、まさに条件っぽい条件だ。

 

p(x) : x = 3   (3)

p(x) : x^2 - 5x + 4 = 0   (4)

等号で結ばれた式。これも条件。

条件(3)であれば、x = 3 のとき真、それ以外のとき偽となる。

条件(4)であれば ( x - 1 )( x - 4 ) = 0 であるから、x =1 または x = 4 のとき真、それ以外のとき偽である。

 

p(x) : x は整数   (5)

p(x) : x は3の倍数   (6)

こんな感じで、言葉で表される条件もある。

 

p(x, y) : x + y = 1   (7)

変数は2個以上あってもよい。条件(7)はxとyに関する条件である。

 

命題と条件は明確に区別しよう。定義を復習すると、

命題:正しいか正しくないか(真偽)が明確に決まる式や文章

条件:変数を含んだ式や文章で、変数の値が決まると真偽が決まるもの。逆に言えば、変数が決まらなければ、真偽が決まらないもの。

 

3.「かつ」「または」 条件同士をつなぐ言葉

「かつ」「または」という言葉がよく使われる。これらの言葉は、複数の条件をつないで、新しい条件を作る。

 

例えば

 

p1(x) : x > 3   (8)

p2(x) : x は整数   (9)

 

という2つの条件を「かつ」でつなぐと、

 

p3(x) : 「x > 3」かつ「x は整数」   (10)

 

という新たな条件ができる。

 

p4(x) : x < 2   (11)

p5(y) : y < 2   (12)

 

という条件を「または」でつなぐと

p6(x, y) : 「 x < 2 」または「 y < 2 」   (13)

という条件ができる。

 

4.「すべて」「ある」 条件を命題にする言葉 その1

「すべて」と「ある」は、条件にくっつけて命題をつくる言葉である。

 

例を挙げよう。

p(x) : x^2 > 0   (14)

これは条件である。xが決まらないから、真偽が決まらない。

ここに「すべて」をつけると次のようになる。

 

「すべての実数xについて、x^2 > 0 である。」

 

これは命題である。なぜなら、「すべて」をつけることにより、真偽が明確となったからである。同様に、

 

「ある実数xについて、x^2 > 0 である。」

 

も命題である。

 

5.「⇒(ならば)」 条件を命題にする言葉 その2

「すべて」と「ある」を条件にくっつけると、命題になった。もう一つの条件から命題を作る言葉が「ならば」だ。「ならば」は記号「⇒」で表される。

 

2つの条件を「⇒(ならば)」でつなぐ。すると、命題ができる。例えば、

 

p(x) : x = 1   (15)

q(x) : x^2 - 5x + 4 = 0   (16)

 

この2つの条件を「⇒(ならば)」でつなぐと

 

「「 x = 1 」 ⇒ 「 x^2 - 5x + 4 = 0 」」

 

となる。これは、真偽が明確な命題である。

このとき、⇒の前の方の条件(「 x = 1 」、p(x))を仮定、⇒の後の方の条件(「 x^2 - 5x + 4 = 0 」、q(x))を結論という。

 

6.メモのメモ

以下は理解が浅くよく分かっていなかったり、なんか納得できないところのメモです。

 

1.変数の値が決まる、とは

「条件」の定義は、チャート式だと次のようになっている。

このように変数xを含んだ式や文章で,変数の値が決まると真偽が決まるものを,xに関する条件という。

チャート研究所編著 『チャート式 数学I + A』 改訂版,数研出版,2015,p.87 (太字は原著)

この「変数の値が決まる」って表現だけど、x=4 という風に数値が決まることだけではなく、xの範囲が決まることも含んでるのかなあ、と思っている。

そうすると、条件に「すべての実数xについて」という言葉をつけて命題を作る操作は、xの範囲がすべての実数と決まったから、真偽が決まるようになった、すなわち命題になったと解釈することができる。

また、「⇒(ならば)」を使って命題を作る場合、仮定とされた条件でxの範囲が決まったから、命題になったと捉えられる。

ただ「ある実数xについて」は、若干おさまりが悪い気が。一応xを実数全体と決めているかな?

 

2.「xは実数とする」って何?

「xは実数とする」てよく問題に出てくるけど、これってどういう位置づけなんだろう。条件でいいんだろうか。チャート式だとあまり詳しい解説が載っていなくて、よく分からん。

 

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