チャート式を使って、久しぶりに数学を勉強してます。
↓この本で定義が大事ということを知ったので、そこに注意してます。
ということで、命題と条件に関係する用語のメモです。
いやはや命題と条件の区別すら分からないとは、、勉強しがいがあるなあ。
0.まとめ
最初に本記事をざっくりまとめると、
- 命題:真偽が明確に決まるもの。
- 条件:xなどの変数の値によって真偽が変わり、それだけでは真偽が明確に決まらないもの。
- 「条件」+「かつ・または」+「条件」 = 新たな条件
- 「すべての・ある」 + 「条件」 = 命題
- 「条件」 + 「⇒(ならば)」 + 「条件」 = 命題
1.命題
正しいか正しくないかが明確に決まる式や文章を命題という。また、命題が正しいことを真であるといい、正しくないことを偽であるという。
例えば、
「3 > 2」
は命題であり、真である。
「3 + 4 は 10 より大きい」
は命題であり、偽である。
うん、簡単。
2.条件
「x > 2」
という式がある。これは命題だろうか。
この式は命題ではない。なぜなら、正しいか正しくないかが明確に決まらないからである。
x = 3 のとき、3 > 2 となり、真
x = 1 のとき、1 > 2 となり、偽
と変数xの値によって真偽が変わる。
このように変数xを含んだ式や文章で、変数の値が決まると真偽が決まるものを、xに関する条件という。xに関する条件をp(x)で表すことがある。
具体的に例を見てみる。
p(x) : x > 3 (1)
p(x) : x ≤ 4 (2)
このへんは、まさに条件っぽい条件だ。
p(x) : x = 3 (3)
p(x) : x^2 - 5x + 4 = 0 (4)
等号で結ばれた式。これも条件。
条件(3)であれば、x = 3 のとき真、それ以外のとき偽となる。
条件(4)であれば ( x - 1 )( x - 4 ) = 0 であるから、x =1 または x = 4 のとき真、それ以外のとき偽である。
p(x) : x は整数 (5)
p(x) : x は3の倍数 (6)
こんな感じで、言葉で表される条件もある。
p(x, y) : x + y = 1 (7)
変数は2個以上あってもよい。条件(7)はxとyに関する条件である。
命題と条件は明確に区別しよう。定義を復習すると、
命題:正しいか正しくないか(真偽)が明確に決まる式や文章
条件:変数を含んだ式や文章で、変数の値が決まると真偽が決まるもの。逆に言えば、変数が決まらなければ、真偽が決まらないもの。
3.「かつ」「または」 条件同士をつなぐ言葉
「かつ」「または」という言葉がよく使われる。これらの言葉は、複数の条件をつないで、新しい条件を作る。
例えば
p1(x) : x > 3 (8)
p2(x) : x は整数 (9)
という2つの条件を「かつ」でつなぐと、
p3(x) : 「x > 3」かつ「x は整数」 (10)
という新たな条件ができる。
p4(x) : x < 2 (11)
p5(y) : y < 2 (12)
という条件を「または」でつなぐと
p6(x, y) : 「 x < 2 」または「 y < 2 」 (13)
という条件ができる。
4.「すべて」「ある」 条件を命題にする言葉 その1
「すべて」と「ある」は、条件にくっつけて命題をつくる言葉である。
例を挙げよう。
p(x) : x^2 > 0 (14)
これは条件である。xが決まらないから、真偽が決まらない。
ここに「すべて」をつけると次のようになる。
「すべての実数xについて、x^2 > 0 である。」
これは命題である。なぜなら、「すべて」をつけることにより、真偽が明確となったからである。同様に、
「ある実数xについて、x^2 > 0 である。」
も命題である。
5.「⇒(ならば)」 条件を命題にする言葉 その2
「すべて」と「ある」を条件にくっつけると、命題になった。もう一つの条件から命題を作る言葉が「ならば」だ。「ならば」は記号「⇒」で表される。
2つの条件を「⇒(ならば)」でつなぐ。すると、命題ができる。例えば、
p(x) : x = 1 (15)
q(x) : x^2 - 5x + 4 = 0 (16)
この2つの条件を「⇒(ならば)」でつなぐと
「「 x = 1 」 ⇒ 「 x^2 - 5x + 4 = 0 」」
となる。これは、真偽が明確な命題である。
このとき、⇒の前の方の条件(「 x = 1 」、p(x))を仮定、⇒の後の方の条件(「 x^2 - 5x + 4 = 0 」、q(x))を結論という。
6.メモのメモ
以下は理解が浅くよく分かっていなかったり、なんか納得できないところのメモです。
1.変数の値が決まる、とは
「条件」の定義は、チャート式だと次のようになっている。
このように変数xを含んだ式や文章で,変数の値が決まると真偽が決まるものを,xに関する条件という。
この「変数の値が決まる」って表現だけど、x=4 という風に数値が決まることだけではなく、xの範囲が決まることも含んでるのかなあ、と思っている。
そうすると、条件に「すべての実数xについて」という言葉をつけて命題を作る操作は、xの範囲がすべての実数と決まったから、真偽が決まるようになった、すなわち命題になったと解釈することができる。
また、「⇒(ならば)」を使って命題を作る場合、仮定とされた条件でxの範囲が決まったから、命題になったと捉えられる。
ただ「ある実数xについて」は、若干おさまりが悪い気が。一応xを実数全体と決めているかな?
2.「xは実数とする」って何?
「xは実数とする」てよく問題に出てくるけど、これってどういう位置づけなんだろう。条件でいいんだろうか。チャート式だとあまり詳しい解説が載っていなくて、よく分からん。